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【ホップ栽培通信】ホップの収穫量を上げるための作業「側枝切り」
ホップの収穫量を上げるための作業「側枝切り」
前回紹介した「つる下げ」が終わると、あとは収穫までに追肥や病気対策など、こまめに管理をしていきます。
その中で、カイコガネ、キリン2号の2品種ではホップの収穫量を上げるために「側枝切り」と呼ばれる作業を行います。
側枝とは、棚の上に向かって伸びている主蔓(しゅづる)から、横側に向かって伸びる蔓のことです。
「側枝切り」とは、この側枝を主蔓から数えて一つ目の節の少し上で切り落とす作業です。(上のイラストの点線あたりで切ります)
なぜ、この作業がホップの収穫量増加に繋がるのでしょうか?
側枝は、成長すると節ごとに毬花を実らせていきます。
この時、第一節ができてすぐに側枝の先端を切り落とすと、第一節から出ていた2つの芽が、側枝の代わりのように蔓を伸ばし始めます。こうして伸びた蔓を孫蔓と呼びます。
一本の側枝に実る毬花と同量の毱花が、孫蔓にも実るそうです。
孫蔓は2本伸びるので、単純計算すると毬花の量は、側枝をそのまま伸ばした時の2倍になるということです。
ホップの棚は5.5メートルほどの高さです。高い位置の側枝を切るために農家が手作りした道具があります。それが、上の写真でホップ農家の神山さんが手にしているもので、遠野の一部の農家の間では「側枝カッター」や「ブンブン丸」と呼ばれています。
長い棒の先にはカッターの刃がついており、手元のスイッチでこれを回し、側枝を切ります。
高い位置の蔓を見上げながら作業を行うため、首と肩に大きな負担がかかりますが、収穫量を増やすためには必要な作業です。
次回は、いよいよホップの収穫作業の様子をご紹介します!
今年もたくさんホップが収穫できますように。
【ホップ栽培通信】では、定期的にホップ栽培の様子をお届けします。次回の更新をお楽しみに!
文・イラスト写真:小田切大輝
2022年度のホップ栽培通信
vol.1 糸つけ
vol.2 株拵え
vol.3 選芽
vol.4 誘引
vol.5 つる下げ
vol.6 側枝切り(現在のページ)
vol.7 収穫・加工
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