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2022.05.11

  • ホップ
  • 農業

【ホップ栽培通信】成長するホップの芽を選別する「選芽」

成長するホップの芽を選別する「選芽(せんが)」

日中は暖かい日が増えてきた遠野。
昼間の暖かさと陽の光でホップも一気に成長しています。

今回は、「選芽(せんが)」という作業をご紹介します。

前回のホップ栽培通信で紹介した「株拵え」を終えると、株からは沢山の芽が出てきます。
株によっては30以上の芽が伸びはじめます。しかし、この芽を全て伸ばしてしまうと、栄養が分散してしまい、それぞれを伸ばしてもホップの収穫量が上がらないと言われています。

特定の芽を選び、それ以外の芽を剪定することで、栄養を集中させる作業が「選芽」です。

ホップ栽培 選芽
株拵え後伸びてきた芽を鎌で削っているところ

選芽をするとき、なるべく株の上の部分の芽を残すようにします。
側面の芽は、上の画像のように鎌を使って削ぎ落として行きます。

上部の密集した芽や、まだ伸びていない小さな芽は各農家手作りの「選芽棒」で丁寧に摘んだり、削ったりします。

ホップ栽培 選芽棒
ホップ農家の中村さんの選芽棒はホップ棚のワイヤーから作ったもの
ホップ栽培 選芽
選芽棒を使って不要な芽を摘んでいる様子
ホップ栽培 選芽
菊池重光さんの選芽棒は<おたま>の柄を加工したもの

残す芽はできるだけ同じ成長速度で伸びているものを選びます。
他の芽よりも一本だけグングン伸びているものは、元気で良いように思えますが、他と成長速度が違う上に、途中で成長が止まってしまうことが多く、選芽の段階で摘まれます。

ホップ栽培 選芽
写真のような真ん中の一本だけ成長が早い芽は選芽で摘まれることが多い

どの芽を残せば良いか、今年の収穫だけでなく、翌年に株の形がどうなるかも想像しながら選芽をします。

選芽をすることで残された芽に栄養が集中し、ここから成長速度がさらに加速します。
芽が伸び、蔓になったところで、「糸つけ」で取り付けた糸に絡みつける作業が「誘引(ゆういん)」です。
次回は、「誘引(ゆういん)」をご紹介します。

【ホップ栽培通信】では、定期的にホップ栽培の様子をお届けします。次回の更新をお楽しみに!

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文・写真:小田切大輝

2022年度のホップ栽培通信

vol.1 糸つけ
vol.2 株拵え
vol.3 選芽(現在のページ)
vol.4 誘引
vol.5 つる下げ
vol.6 側枝切り
vol.7 収穫・加工

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