NEWS

ニュース

SHARE

2025.05.19

  • ホップ
  • 農業
  • 移住

2025年度_次世代ホップ農家の募集【地域おこし協力隊】

岩手県遠野市では、総務省の地域おこし協力隊制度を活用して、ホップ農業に新規就農する方を募集しています。募集要項や選考スケジュールなどをお知らせします。

募集プロジェクトについて(次世代ホップ農家)

ビールの味の決め手といわれるホップ。岩手県遠野市は、日本随一のホップ生産地として、60年にわたり栽培を続けてきました。美しい里山の中で高く育つホップのグリーンカーテンや、その収穫風景は、遠野の夏の風物詩となっています。

ホップ収穫作業の様子

しかし、ホップを栽培する農家の減少により、こうした景色も少しずつ失われはじめています。遠野市のホップ生産量および生産面積は、ピーク時の6分の1以下にまで減少しました。

こうした現状を受け、遠野市では「ビールの里構想」を推進しています。日本産ホップの持続可能な生産体制を確立することで地域の活性化を図り、ホップの魅力を最大限に活かしながら、官民一体となって未来のまちづくりに取り組んでいます。

近年、この取り組みが地域に活気をもたらし始めています。毎年8月に開催される「遠野ホップ収穫祭」や、市内のホップ畑や醸造所を巡る「遠野ビアツアーズ」には、全国から多くの参加者が訪れています。

遠野ホップ収穫祭2024の様子

さらに、令和7年には、市内で3箇所目となるクラフトビールの醸造所として、研究機能を備えた新たな拠点「GOOD HOPS」が開設されました。遠野産ホップを活かしたクラフトビールづくりに加え、新品種ホップの開発や加工技術の研究にも取り組むことで、新たな産業づくりを加速させる存在です。

新醸造所GOOD HOPS


担い手の育成も着実に進んでいます。現在、市内のホップ生産量の約3分の1は、新規就農者によって支えられています。直近1年では、ホップ農家としての独立を目指して8名が全国から移住し、地域おこし協力隊員として着任。新たな担い手として活動を始めています。ベテラン農家や若手農家も、技術や経験を惜しみなく伝え、彼らの挑戦を後押ししています。

先輩農家と若手農家

今回募集する「次世代ホップ農家」は、良質な遠野産ホップの安定供給という面で、ビールの里構想の根幹を支える存在です。面積あたりの収穫量向上、機械や施設の更新、畑の集約など、持続可能な生産体制の実現に向けたさまざまな課題にも、共に取り組んでいきたいと考えています。

現在、日本産ホップやその生産地である遠野市は、国内外から注目を集め始めています。私たちは遠野でのホップ生産量をさらに高め、持続可能なホップ栽培を前進させるために、次世代を担うホップ農家を募集しています。ホップ栽培を軸に、新たな産業をともにつくり、まちを盛り上げていきましょう。

求める人物

ア 農家としてホップの生産に取り組める方
イ ホップの価値を最大限活かした企画やイベントにも取組める方
ウ ホップ生産現場の課題解決を一緒に挑戦できる方
※農業の経験は問いません

ロードマップ

1年目〜2年目:既存農家のもとで栽培技術を学ぶ研修
3年目:研修を進めながら独立に向けた準備

パートナー

新規就農をサポートするパートナーについてご紹介します。

田村淳一(株式会社BrewGood 代表取締役)

田村淳一(株式会社BrewGood 代表取締役)
和歌山県田辺市出身。立命館大学法学部卒業後、新卒で株式会社リクルートに入社し、住宅関連の新規事業の立ち上げや法人営業を担当。平成28年に退職し、岩手県遠野市に移住。平成29年に仲間と株式会社遠野醸造を設立し、翌年春にビール醸造所兼レストランを開業。ホップ栽培現場の課題解決や、ホップとビールによるまちづくりの推進、新たな産業創出を目指して、平成30年に株式会社BrewGoodを創業。令和7年にはその新たな拠点として、研究機能を備えた醸造所「GOOD HOPS」を開設。現在は、遠野ホップ収穫祭の実行委員長も務めている。

村上敦司(株式会社BrewGood 取締役)

村上敦司(株式会社BrewGood 取締役)
岩手県紫波郡紫波町出身。岩手大学農学部農学研究科修了後、昭和63年にキリンビールに入社。ホップの品種改良に携わり、「一番搾り とれたてホップ生ビール」などを開発する。平成12年にホップの研究で農学博士号を取得し、平成22年には、世界で6人しかいないドイツホップ研究協会の技術アドバイザーに就任。令和2年にキリンビールを退職。現在は、株式会社BrewGood取締役、キリンホールディングス飲料未来研究所技術アドバイザーとして、日本産ホップの研究・振興に携わる。

ホップ ガイド 神山 拓郎
神山拓郎(株式会社BrewGood ホップ農家・醸造担当)

神山拓郎(株式会社BrewGood ホップ農家・醸造担当)
東京都府中市出身。大学卒業後、健康保険組合で事務職として働く傍ら、2012年から9年掛けて日本全国の醸造所や生産者を訪ね歩き、2020年からは岩手県遠野市でホップ栽培・ビール醸造に従事する。現在は「醸造するホップ農家」として、現場の視点からビールの魅力を発信するとともに、農業の課題解決、若手農家の誘致、持続可能なホップ栽培を目指した仕組みづくりにも取り組んでいる。

募集概要について(令和7年度一次募集)

募集人数

次世代ホップ農家 3名

応募条件

本プロジェクトは、国の地域おこし協力隊制度を活用するため、次の条件を満たす必要があります。
 (1) 3大都市圏内・外に限らず、都市地域および政令指定都市にお住まいの方(*1)
(全部条件不利地域の方は対象となりません。また、一部条件不利地域にお住まいの方は区域によって違いますのでお問い合わせください。)
(2) 採用後は岩手県遠野市に住民票を異動し居住していただける方
(3) 持続的な活動と社会的価値を生みだす意思がある方
(4) 心身ともに健康で、地域との親交を深める意志のある方
(5) 地方公務員法(昭和25年法律第 261号)第16条に規定する欠格事項に該当しない方
(*1)特別交付税措置に係る地域要件確認表 https://www.soumu.go.jp/main_content/000847999.pdf
※現在お住まいの住所が対象になるか分からない方は仮エントリー時の「質問事項」にてお問い合わせください

雇用形態および期間

遠野市の会計年度任用職員として遠野市長が委嘱します。初年度の任用期間は令和8年3月31日までです。ただし、年度終了後に活動に取り組む姿勢等を評価し、1年ごとに更新します(最大3年間)。

給与・賃金等

報酬 月額187,021円 ※その他期末・勤勉手当が支給されます。

勤務時間

活動時間は、1週間につき29時間の範囲内において、1日8時間以内で調整します。

待遇・福利厚生

(1) 社会保険等(雇用保険、厚生年金、健康保険)に加入します。
※本人負担分の健康保険料・厚生年金・雇用保険等、各種社会保険料は、毎月の報酬から差し引かれます。
(2) 休暇は、年次有給休暇(初年度計7日)、夏季休暇(6~10月に計4日)、年末年始休暇(12月29日~1月3日)等があります。
(3) 次の活動経費について、予算の範囲内で支援します。
ア 市内での住居借り上げ費用(上限月額25,000円)※転居費用、光熱水費は対象外
イ 研修参加費及び旅費
ウ 活動車両の燃料費
エ 活動に要する消耗品
オ 活動にかかるイベント経費等
カ その他市長が必要と認める経費
キ 隊員が起業する場合には、隊員の任期2年目から任期終了後1年以内の期間において、市内で起業する際の経費を上限100万円の範囲内で補助します。

応募手続き・選考について

本募集の応募手続きについて下記に記載します。

応募方法(まずは仮エントリーが必要です)

仮エントリー専用フォームに必要事項を記入の上、仮エントリーを行なってください。仮エントリーしていただいた方には、追加情報が発生した場合に、ご記入いただいたメールアドレスに送付させていただきます。

応募については、仮エントリー後に受付メールが届きますので、受付メールに返信する形で次の書類を提出してください。
書類応募の締め切りは、令和7年6月13日(金)23:59までです。
(1) 履歴書(PDF・書式自由)
(2) 職務経歴書(PDF・A4・書式自由、但し一枚に収めること)
(3) エントリーシート(仮エントリー受付時に送付します)
(4) 下記質問に対する記述(PDF・A4・書式自由、文字制限なし)
質問:地方をフィールドにあなたは何を実現したいですか。

ご興味がある方はまず仮エントリーをお願いします。

仮エントリーが上記フォームからできない場合はこちらからお問い合わせください

選考方法

(1) 書類選考
書類選考の結果は、締切日の2週間後を目処にメールで通知します。

(2) 一次面接
書類選考通過された方と順次、原則オンラインにて面接を実施します。

(3) 二次面接
ホップ畑の案内を含む着任地での面接を行います。
※遠方からのご応募の場合、候補者と相談の上、二次面接と最終面接を同じ日に開催する場合もございます。

(4)最終選考(面接審査)
市の担当部署等による着任地での面接審査を行います。審査時期については、二次面接終了後に調整いたします。

(5)採用合否結果の通知
最終選考の合否結果は、最終面接終了後2週間以内に文書で通知する予定です。

選考時の注意事項

ア 着任地での面接にかかる費用(交通費、宿泊費等)は、ご自身で負担いただきます。
イ 募集期間中、希望者には応募に関する個別相談に応じます。
ウ 個別の合否理由についてはお答えしておりませんのでご了承ください。

プロジェクト紹介動画

遠野市におけるビールの里構想を紹介する動画です。ぜひご覧ください。

ホップ農家就農ガイド

ホップ栽培の流れや特徴、収支モデル、補助金情報をまとめた「ホップ農家就農ガイド」を制作しました。
下記リンクより、ご確認ください。

参考記事

遠野市のホップ栽培に関する参考記事です。
#遠野ホップ栽培60周年 と私たちのDNA
ホップ農家が伝える遠野産ホップの魅力
ビールの原材料をつくる「HOP FARMER」を目指しませんか?
61年目が大事だ。ブルワリーを起点とする、ホップ生産地・遠野の次なる挑戦。

募集内容に関するお問い合わせ先

株式会社BrewGood
住所:〒028-0523 岩手県遠野市中央通り5-14
E-mail:info@japanhopcountry.com 担当:田村、小川

ここまで読んでいただきありがとうございます。ホップ農家に少しでも興味を持っていただけましたら、ぜひ仮エントリーをお願いします。栽培スケジュール、収支モデルなど、個別のご相談・ご質問も受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。ご応募、お待ちしております。

CONTACT

お問い合わせ

プロジェクトについてご賛同いただき仲間になっていただける方からのお問い合わせや、取材・メディア掲載、ツアー内容、新規就農、移住についてのお問い合わせはこちらよりご連絡ください。